PROJECT 2

「暮らしにジャズを。」グループの文化施設と
連動文化のコーディネートでお客さまを惹きつける。

2017年10月、西武池袋本店全館がジャズに染まった。そごう横浜店やグループの文化施設「八ヶ岳高原音楽堂」や「池袋コミュニティ・カレッジ」でもジャズイベントを同時開催。2016年11月、林社長の発案でスタートした、そごう・西武の文化資産を有効活用するためのネットワーク「文化情報連絡会」での提案からプロジェクトはスタートした。お客さまとの共感を生み出すために文化をコーディネートするプラットホーム的役割を持ち、発案にも携わった文化プロモーション部 部長の釣流まゆみと、現場で形にした販売促進部の仲野俊平の目からプロジェクトを追う。

そごう・西武の資産を有効活用した
JAZZデパート

自由でフラットな意見交換で生まれたJAZZという切り口

文化はお客さまとの共感の要。グループが持つ豊富な文化資産は、他にはマネができない核となる重要なもの。文化を共通の話題としお客さまの価値に結び付けていく。釣流が部長を務める文化プロモーション部は、そんな想いで新設された。そごう美術館や八ヶ岳音楽堂、池袋コミュニティ・カレッジなど、セブン&アイグループが持つ文化施設とのネットワークの資産を最大限に活かし、そごう・西武だからできる「モノ・コトとカルチャーをかけあわせた発信」の企画を担っている。本部だけではなく、店舗と連動した全館セールスプロモーションの設計だ。既存の企業内の組織にとらわれることなく、会社の枠を超えて組織を横断的に編成されるプロジェクト、つまりクロスファンクション型をめざす。「トップダウンの発案ではダメ。みんなで自由に発想し、アイデアとアイデアがぶつかり合ったときに、もっと良いものができる」と釣流。『JAZZデパート』の企画も、そうしたフラットな雰囲気の中で生まれた。大人のための催事。「JAZZは普遍的な音楽でありながら、演奏者によって変化するもの」。JAZZのその精神が「わたしは、私。」という企業メッセージとリンクする。これだ!と思ってからは早かった。以前から「JAZZ&ART」を提唱していた世界的ジャズトランぺッターの日野皓正氏の賛同を得られ、西武池袋本店の屋上庭園をステージにしたライブ演奏を企画。全館を巻き込む詳細な企画は、西武池袋本店販売促進部の仲野らに委ねられた。

各売場にコンセプトを浸透させ、アイデアを引き出す

『JAZZデパート』と銘打つからには、各フロアの隅々でジャズを体感できるようにしたい。そう考えた仲野は、各売場担当者と共に企画を練り上げていった。楽器店や音響機器メーカーとのコラボはもちろん、ジャズを楽しむのにふさわしいファッション提案や、ジャズと共にクラフトビールを楽しむイベント、メンバーの発案でジャズに合わせてヨガを楽しむイベントも企画された。また、仲野は地域とのつながりも大切にしたいと、近くの大学のジャズサークルにも出演を呼びかけた。有名なアーティストがいて、たくさんの観客がいる。その中で演奏するというまたとない機会を、ぜひ地元でジャズを愛するお客さまにも味わってほしいと思ったのだ。期間中出演したのは、プロとアマチュア合わせて11団体。いずれの演奏にも惜しみない拍手が送られ、一体となる会場を目にして仲野は音楽の力をひしひしと感じた。西武池袋本店内では日野氏のアート展も開催され、店内の演出なども日野氏のJAZZをテーマにしたグラフィックが登場した。

本部も店舗も、そごう・西武だから体験できるコトを考え抜く

期間中毎日のように来てくださったお客さま。東北からわざわざ足を運んでくださったお客さま。次回開催を期待し、「お子さまと一緒にライブに参加したい」という声や「夕方だけでなく昼間もライブをやってほしい」など具体的なご要望をあげてくださったお客さま。「来年もやりたい。生きている限り協力する」と言ってくださった日野皓正氏。ジャズという「コト」は、確実にこれまでとは違う層のお客さまを惹きつけた。それは、単に演奏会をやるだけでは実現できなかったことかもしれない。日々、お客さまと接している現場のスタッフが、ジャズを軸に発想を膨らまし、お客さまに楽しんでいただくことを考え抜いたからこその結果だ。「モノを買いに来る以外の、そごう・西武に来ないと体験できない価値をつくることが私たちの役割」と釣流も仲野も口を揃える。文化を重視する歴史を持つそごう・西武の新しい挑戦は始まったばかりだ。

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